短編集。表題作の「午後の足音が僕にしたこと」は、午後の必ず同じ時間に、窓の外を通るハイヒールをはいた女性の足音が、机にいる僕は気になっている。
小さい街だから、おおよそ知り合いのはずだが、その女性だけはどこのだれだかわからない。
あの足音がすると、通り過ぎるその女性の顔を見てみたいと思うけれど、なんだか顔をあげられないで机の上でその足音を聞いているだけだ。
声をかけてみようか、とか後をつけてみようか、とか思うけれど、けっきょく何もできない。
彼女はいったいナニモノか???
結末は、まぁ、読んでのお楽しみということで。


他の作品も、なんてことない話、すごいびっくりするような事件とかが起こるわけではないけど、午後のゆったりとした時間に読みたいお話。