Bランクの恋人

Bランクの恋人

Bランクの恋人

本のタイトルを含む7編の短編集。
標題の「Bランクの恋人」は、ダメ男ばっかりの恋人を持つ女性のお話かと予想していたのに、主人公は七塚次郎、28歳独身。と、1ページめのイチバン最後の行に書かれているのでそのとおり。彼、人生の大問題はモテるかモテないか、だと思い込んでる。たいしたツラしてないし、仕事も半人前の彼がモテるためにしていること、とにかくまめに声をかける、ターゲットはあんまり男に縁のなさそうな女。
そんな彼がある日、取引先の佐野さんに女性を紹介してほしいと頼まれて、つきあっている彼女を紹介しちゃう。それもさりげなく。で、彼女と佐野さんは結婚することになって、自分への当てつけで結婚するんじゃないかと問う彼は逆に彼女に言われちゃう。「あなたはね、いないよりましって程度の男よ。遊んでるつもりで遊ばれてる哀れなBランクの男なのよ。付き合ってる人、どのくらいいるのか知らないけど、どんなにたくさんいても本気で思われてないんなら、誰もいないのと同じだわ」。

その他のタイトルは
○アイラブユーならお任せを
サイド・バイ・サイド
○はずれっ子コレクター
○ハッピーな遺伝子
○利息つきの愛
○サンクス・フォー・ザ・メモリー